2016年11月21日
日本人ならやっぱり和婚。世界中で日本人が一番似合う和装での結婚式は、最近人気のスタイルのひとつ。そんな和装の特徴ともいえる、和小物のかずかず。そのひとつひとつに意味があり、知っていればより感慨深い思いで当日を迎えることができますよ!
目次
花嫁5点セット
花嫁だけに許される持ち物があることはご存知でしょうか?知らないまま結婚式当日を迎え、「よくわからないけれど帯の周りに飾り付けしてくれた」で終わってしまいます。そんなの勿体ない!ひとつずつ見ていきましょう。
・懐剣(かいけん)
帯にさす短剣のことです。かつて武家に生まれた女性は、嫁ぐときに「自分で自分の身を守る」ために護身用に短刀を持っていました。それが今日にも受け継がれています。
・箱迫(はこせこ)
懐中(胸元のあわせの部分)に差し込まれる小さな箱状の装飾品。房をつけ刺繍があしらわれた豪華なもので、櫛や簪など現代で言う身だしなみセットが入れられていました。現代では実用的な役割はなく、装飾の意味合いが強くなっています。箱迫(はこせこ)の代用として、紙ばさみ(懐紙入れ)を用いることもあります。
・抱え帯
帯の下の位置に結ぶ細い帯のこと。婚礼の着物はおはしょりを作らずお引き摺りにするのが特徴で、その裾の長さを調節するために抱え帯を用います。江戸時代、上流階級の女性は家の中では長い裾を引いて生活しており、外出の際に裾を抱え上げるために抱え帯が使われていたのです。帯に合わせた色柄が選ばれます。
・丸ぐけ帯紐
通常の帯を固定する帯締めですが、花嫁衣装にはさらに「丸ぐけ」(綿が布のなかに包まれたもの)を使用します。通常の帯紐よりボリュームがありふっくらとしているのが特徴。
・末広
いわゆる扇子のこと。先に向かって次第に広がっていく形から、末広がりを意味した縁起物です。将来にわたる結婚生活が末広がりに幸せなものとなるようにとの願いが込められています。
着物の違いによる小物の種類
・白無垢
特に綿帽子と白無垢という組み合わせは花嫁かつ白無垢のときだけに許される特別なもの。角隠しや、最近では洋髪を合わせる花嫁さまもいらっしゃいますが、白無垢のときは小物類は白で統一するのが基本です。白地に金や銀の刺繍で柄を織り出したものや、「赤ふき」といって袖口や衿の縁に赤色をアクセントに入れたものもあります。
・色打掛に合わせる小物
打掛自体が豪華なものですので、小物も華やかで色合い豊富な刺繍が施されたものを合わせることができます。
・引き振袖に合わせる小物
色打掛に比べ豪華さには欠けるものの、普通の着物姿とは一線を画す美しさのある引き振袖。引き振袖を着た上品な和の花嫁さまは、目を引く色や凝った刺繍、染め柄など、華やかな色合わせでセンスアップすることができます。
その他、和装ならではの小物たち
・草履(ぞうり)
婚礼用の草履となり、どの衣裳でも合わせることの出来る白をはじめ、金・銀・赤など着物の色に合わせて選ぶこともできます。白無垢は必ず白の草履ですが、色打掛や引き振袖では色柄の草履を合わせることもできます。かかとの高さは2~12㎝と幅があり、新郎の身長に合わせて調節するのがよいでしょう。また高さのあるほうが華やかにはなりますが、当日は重い衣裳を着て歩くことになりますので、歩きやすさも重要なポイントです。実際に試着して必ず確認しておきましょう。
・髪飾り(簪・笄(かんざし・こうがい))
日本髪の飾りとなる特別な髪飾り。さまざまな素材や色・柄があり、手のこんだ細工が特徴です。挙式と披露宴で髪飾りは替えることが多く、挙式では上品なシルバーやべっこうを、披露宴では華やかにゴールドや真珠製が用いられることが多いようです。
いかがでしたでしょうか。和装ならではのたくさんの小物たち。ひとつひとつに思い入れを込めて、特別な一日を送ってくださいね。わからないことがあれば出来るだけお答えいたしますので、メールしてみてくださいね。