2019年6月17日
最近、会費制の結婚式が増えていることを知っていますか?会費制の結婚式は、ご祝儀制とは違ってあらかじめ会費が決まっており、その金額をゲストが受付で支払うというシステムです。あまり聞いたことがない、出席したことがない、という方もいるかもしれませんね。
実は、会費制結婚式の歴史は古く、元は北海道が発祥だと言われています。北海道で行われている結婚式の9割が会費制。友人や知人で予算を持ち合わせて結婚をお祝いしようという思いから始まり、現在の会費制結婚式になってから50年も親しまれています。「カジュアルな結婚式にしたい」「式は挙げたいけれど費用は抑えたい」といった方も増加傾向にあり、今様々な地域で会費制結婚式が取り入れられているのです。今回は会費制結婚式におけるマナーについて紹介します!
北海道の結婚式については「北海道の結婚式は会費制!招待制との違い」を参照ください。
目次
会費制・ご祝儀制
現在、全国の結婚式のうち9割がご祝儀制、1割が会費制で挙げられています。
それでは、双方の違いとはなんでしょうか?まずは、それぞれの特徴と違いをご紹介します。
会費制の特徴
主催者が会費を設定し、ゲストが指定された金額を支払うシステムです。では、一体どんな時にこの会費制を取り入れている方がいるのでしょうか?
会費制結婚式のメリットや導入例は、以下のとおりです。
挙式後にお披露目パーティーをする場合
リゾート挙式や海外挙式など、親族やごく親しい友人のみで挙げたあと、大勢の友人や同僚を招いてパーティーをするときには会費制のケースが多いです。
カジュアルなパーティーにする場合
立食形式やビュッフェ形式に取り入れられるケースが多い会費制結婚式。ゲストとの距離が近いので、アットホームな雰囲気なパーティーを…という新郎新婦の思いが込められています。
さらにゲストとしてもご祝儀制より金銭的負担が少なくなるため気軽に参加してもらうこともメリットのひとつです。
比較的カジュアルな印象を持たれる形式なので、フォーマルな結婚式を望む家族・親族からはあまりよく思われないケースもあります。会費制結婚式を取り入れる場合には一度相談したほうがよいでしょう。
ご祝儀制
古くからなじみのあるご祝儀制の結婚式。全国の9割がご祝儀制で式を挙げています。ご祝儀額は地域によっても包む金額に差がありますが、基本的に結婚式を挙げる新郎新婦との関係性からおおよその相場が設けられます。首都圏の結婚式に友人として参列する場合は30,000円をご祝儀として包みます。
ご祝儀制の結婚式は老若男女問わずに受け入れられるのが最大のメリットといえるでしょう。
対して、会費制に比べると主催・参列側の金銭的負担が大きくなります。結婚式を挙げる二人の意向・家族や親族が望む形・招待するゲストとの関係性や人数などによって、どちらがよいのかは変わってきますので、二人にとって適したスタイルを選びましょう。
ご祝儀・ご祝儀袋は不要
会費の他にご祝儀は不要
会費制の結婚式に参加した方の中には、「べつでご祝儀を用意した方がいいのではないか」と思った方もいるのではないでしょうか。
会費制の結婚式では、会費とは別にご祝儀の用意は不要です。新郎新婦は「ゲストに気軽に参加してほしい」「ゲストにあまり負担をかけさせたくない」という思いから会費の中にすべて含んでいるのです。そのため、招待状の中に「ご祝儀はご辞退させていただきます」と記載することもあります。
ご祝儀も渡したい!という方は…
それでも会費とは別になにかを贈りたいという方はご祝儀ではなくプレゼントがいいでしょう。何を贈ったらいいかわからない…という場合は、二人が欲しいものを自由に選べるギフトカード・旅行券などがおすすめです。
しかし、以下のような関係性の場合はご祝儀を包む場合もあります。
- 親族・親戚
- 仕事の上司など社会的に目上の関係性
- 特に親しい間柄の友人
- 自分の結婚式でご祝儀を包んでもらった場合
- やむを得ない理由で欠席する場合
関係性に応じて包む金額は変わりますが、高額なご祝儀は新郎新婦が恐縮してしまうので、相場は5,000~10,000円が目安です。
プレゼントやご祝儀を渡す場合、受付では対応していないケースがほとんどです。直接手渡ししようと思っても、当日の新郎新婦は多忙ですから、機会もない可能性があります。近日中に会う機会を設けるか、郵送をするなどして渡しましょう。
ご祝儀袋は不要
ご祝儀制の結婚式の場合はご祝儀袋に包んで受付に渡すのがマナーですが、会費制の場合は封筒などに入れるのは逆にマナー違反です。
というのも、会費制の場合は受け取る金額が決まっているため、受付の方は集計をする必要があるのです。ご祝儀袋に包んでしまうと受付係は数えることができず、集計に支障がでてしまいます。会費制結婚式の場合は受付でそのまま支払うようにしましょう。
会費制結婚式の服装
会費制の結婚式でも、参列するときの服装はご祝儀制のときと同じような服装でOK!
男性でいえばスーツ、女性でいえばフォーマルなドレスがいいでしょう。
会費制の場合は、新郎新婦がどのような意図で結婚式を挙げるのかによってフォーマルの度合いは変わってきます。
ゲストの顔ぶれで判断する
友人・知人の場合
例えば、挙式は親族のみで済ませていて、結婚披露パーティーとして友人や知人の参列がほとんどという場合は、カジュアルなパーティーの可能性が高く、招待状に「平服でお越しください」などの文言が記載されていることがあります。その場合は通常よりも多少カジュアルな服装でも問題ありません。
カジュアルとは言ってもセミフォーマル以上(男性はスーツ、女性はドレスやスーツなど)のドレスコードが要求されていると認識しておきましょう。
親族や会社の上司なども参列する場合
会費制のスタイルを取っているが親族や会社の上司なども参列する場合は、ご祝儀制のようなフォーマルな結婚式になる可能性が高いので、通常の結婚式に参列する衣裳がベターです。
会場で判断する
ホテル・ゲストハウス・専門式場
セミフォーマルやインフォーマルといった略式礼装がよいでしょう。
レストラン・カフェ
名のあるレストランではインフォーマルがベター。それ以外であれば、男性はスマートカジュアル、女性はスマートエレガンスといった、仕事に行くよりもおしゃれで華やかな服装がおすすめです。
カジュアルなパーティースペース
レストラン・カフェと変わらない服装のイメージでOK。ゲストは知人・友人であるケースが多いので、友人に確認して合わせるのもいいですね。
会費や食事スタイルで判断する
会費15,000円以上の着席コース
着席コースの場合は、落ち着いた雰囲気のパーティーが想定されますので、フォーマルよりな服装が好ましいでしょう。
会費15,000円以下の立食・ビュッフェ
アットホームでラフな雰囲気のパーティーですので、多少遊び心があってもOK。
カジュアルな会費制結婚式であっても、「白を避ける・毛皮を避ける」「スカート丈に気を付ける」「ネクタイの黒はつけない」などといった、一般的なマナーは適用されますので注意が必要です。
何を着たらよいかわからない場合は通常の結婚式に参列する衣裳を着ていけば間違いありません。
いかがでしたか?ご祝儀制も会費制もどちらも特徴があり、それぞれのメリットがあります。会費制結婚式を考えているカップルも招待されたゲストも、ぜひ参考にしてみてくださいね。