2017年11月30日
結婚式に招待するゲストの面々は決まりましたか?ゲストが決まったら披露宴の席順を決めないといけませんね。席次表を作成する際は、肩書きや敬称など気を付ける点がいくつかあります。席次表は、ゲスト全員が自分の名前を探すために、必ず目を通すもの。直接ゲストの名前に関わってくるのでマナー違反はご法度です。失礼のない席次表づくりのポイントを、例を交えて丁寧に解説します。
目次
ゲストの肩書き
招待状を送付し参列ゲストが確定したら、次は披露宴当日の「席次表」や「席札」に代表されるペーパーアイテムの作成です。席次表において意外と盲点になるのがゲストの肩書きの書き方です。もちろんフォーマル度の高い結婚式ではしっかりとした書き方が大切ですが、アットホームな披露宴だからといってマナーは何もないわけではありません。最も大切なことは両家の統一感です。ふたりの意向のみならず、両家や両親の考えに沿うべき場面もありますので、しっかりと確認しながら作成しましょう。
肩書きの基本情報
席次表の肩書きには、ゲストと新郎新婦との関係性を明らかにする目的があります。全体を見ればふたりの交流関係や、招待した方の傾向がわかります。昔は、有力者を招待したことを示すための肩書きとして重要視されていた部分もありました。ですが現在は肩書き表記にこだわる傾向もあまりないようです。結婚式自体にオリジナリティやさまざまな形式が見られることも関係していると言えます。とはいえ、大切なゲストの名前に関わることですから、おさえるべきマナーはしっかりと守っていきましょう。
【例:会社関係のゲスト】
席次表では新郎新婦との関係を表記します。
新郎会社 上司 ××様
新婦会社 先輩 △△様
たとえ後輩であっても「同僚」、「友人」と表記します。あくまでもゲストは招かれる側で、ホストより上の立場ととらえます。
主賓などの上席ゲストに関しては、ゲストの職場での肩書き表記が必要です。名刺などを確認して、役職名に間違いがないように細心の注意を払うようにしてください。
○○株式会社
代表取締役社長 △△ 様
株式会社 ××部 部長 □□ 様
気を付けたいのは「元」上司、「元」同僚である場合。披露宴の際には退職してしまっている場合もあるかもしれません。この場合は、現在の役職を書くか、新郎新婦との関係性が深い肩書を選べば問題ありません。いずれにせよゲスト本人にこだわりがありそうな場合には、事前にゲスト本人に確認をとっても大丈夫です。
席次表の準備を始めてから披露宴の間に人事異動の時期をはさむ場合は、前もってふたりで方針を決めておくと良いでしょう。
【例:先生】
恩師の敬称については「先生」でも「様」でも良いとされています。
新婦恩師 ○○ 様(あるいは「先生」)
【例:親族(おじ・おば・いとこ)】
まずどちら側の親族であるかを表記します。親族に対する敬称は基本的に「様」を使います。
新郎 伯母 △△ 様
新婦 叔父 ×× 様
ここで気を付けたいポイントは「おじ」「おば」「いとこ」は漢字で意味が変わるということ。
伯父=父母の兄
伯母=父母の姉
叔父=父母の弟
叔母=父母の妹
従兄=新郎新婦より年上の男性のいとこ
従弟=新郎新婦より年下の男性のいとこ
従姉=新郎新婦より年上の女性のいとこ
従妹=新郎新婦より年下の女性のいとこ
※「従弟」や「従妹」の表記については上下をあらわしてしまうという意味で、あえて避けるケースもあるようです。その場合、年上年下は関係なく「従兄」「従姉」と表記します。
【例:親族(両親と兄弟姉妹)】
新郎新婦の父母、未婚の兄弟姉妹、祖父母は、同居しているなら敬称を使わないとされています。
新郎 母 ○○
新婦 弟 ××
一方で、結婚している兄弟姉妹には「様」をつけます。夫婦で招待している場合、妻・名前の表記ではなく「令夫人」とするケースが一般的です。
新婦兄 ○○ ○○ 様
○○ ○○ 様 令夫人
新婦義兄 ○○ ○○ 様
新婦姉 ○○ ○○ 様
プランナーと相談しながら、両家の意向をくみ取って表記を決めてください。
お子さまの表記は「○○ 様 御子息」など、フォーマルな表記は「様」のあとに「御子息」「御令嬢」をつけますが、小学生くらいまでで親族の場合は「〇〇 くん」「△△ ちゃん」でもOKです。
席次表作成のポイント
席の並びにも注意が必要です。披露宴での席順は、新郎新婦に近い方が上席となります。
並び順としては上から、「主賓→来賓→友人→親族→家族」が正しいです。主賓が最上位なので新郎新婦に最も近い席に、ほかの来賓の方々は社会的地位の順に配席すると良いでしょう。
親族においては血縁の順が最優先されます。社会的地位は関係ありません。
夫婦そろってのゲストの場合は「夫が上席、妻はその隣」が一般的です。
小さいお子様は両親の間に席をとるケースが多く見られますが、他のゲストとの兼ね合いも考えつつ必ずしも両親の間でなくてもかまいません。
上客とされる主賓と来賓に関しては、両家の面々を同じテーブルに配する方法と、新郎側・新婦側とそれぞれ分ける方法があります。
友人に関しても、最近では「交流をもってもらいたい」という意味もこめてあえて新郎側ゲストと新婦側ゲストを同じテーブルに配するケースもあるようです。
席札
席札は、実際の席上に置かれ、ゲストに間違いなくその位置に座ってもらうための目印となります。ゲスト本人に対して、席が明確に伝わればOKです。
ただしご夫婦ゲストの場合にはマナーがあります。
○○ ○○ 様
令夫人
これが一般的な表記の方法です。
しかしテーブルすべてがご夫婦ゲストであったり、ご夫婦の席が離れていたりするようだと「誰の令夫人?」となりますよね。この場合はわかるように表記しないといけません。
○○ ○○ 様 令夫人
あるいは、
○○ ○子 様
と表記すれば良いでしょう。
いかがでしたか?席次表や席札はゲスト自身の名前に関わる大切な表記です。まず何よりも失礼がないように気を付けて、マナーをおさえたぺーパーアイテム作りをしてくださいね。