2018年9月3日
日本文化での“結婚式”と言えば、一般的には“挙式”と“披露宴”のことをまとめて“結婚式”と呼んでいます。婚姻の儀式的として挙式を行いますが、日本では神前式やキリスト教式といった宗教的なものと、親族含むゲストを立会人として行う人前式が一般的。今回は、欧米でもう一つの選択肢となるシビルウェディングについてご紹介します。
そもそもシビルウェディングとは?
耳馴染みのないシビルウェディングですが、直訳すると“市民結婚式”。日本では婚姻届を役所に提出することで、初めて正式に、それも法的に婚姻が認められますが、実は欧米では挙式そのものに法的な意味があります。そのため欧米での挙式は、宗教に基づく挙式か、もしくはこのシビルウェディングかの二択になるのです。宗教に基づく挙式の場合は、その宗教の聖職者が挙式を執り行います。一方シビルウェディングでは司式者によって挙式が執り行われるのですが、この司式は法的に認められた人にしか行えません。また、これらは国家資格になります。欧米では、このシビルウェディングを行う場所についても国が認可した場所でのみ行えるという制約がありますが、認可施設には役所やホテル、お城などの歴史的建造物、レストランなどさまざまです。
日本でのシビルウェディングって?
日本では、挙式そのものに法的な意味はありません。ただ、婚姻届受理証明書を読み上げることで挙式の重要性や特別な意味を持たせようとするなど、シビルウェディングを推奨している団体は存在しています。ちなみにシビルウェディングの司式者の資格認定もその団体が行っています。このように、日本にもある団体が認定している司式者は存在しますが、やはり挙式自体が法的な意味を持つわけではありません。
自分たちでシビルウェディング風にアレンジ!
自分たちで人前式をシビルウェディング風にアレンジしちゃいましょう!押さえるべきポイントは、挙式内で法律上の婚姻をゲストに認めてもらうこと。婚姻届受理証明書は、役所で婚姻届を提出する際に依頼すれば発行してもらえます。婚姻届受理証明書発行依頼については時間外窓口では対応できないので、必ず窓口で依頼しましょう。また、人前式のセレモニーの一つとして、当日その場で婚姻届そのものに署名をするのも素敵ですね。新郎新婦も立会人も、ゲストが見守るなかサインするのはとても意味深く、ゲストにとっても印象深いセレモニーとなること間違いなしです。
「結婚式に宗教色は出したくないけど、挙式は厳粛にしたい、挙式自体に意味を持たせたい…。」そんなカップルには、このシビルウェディングアレンジがぴったりかもしれません。人前式にはルールがありませんが、人と違う形を徹底的に追究するというよりも、本来の挙式の流れは守りつつアレンジを加える程度にしましょう。結婚式は、これから夫婦となる新郎新婦がゲストに認めてもらう場でもあります。「素敵なウェディングドレスを着たい!」多くの女性は結婚式にあこがれを抱きますが、挙式には元来、もっと深い意味があります。そもそも欧米では日本のような“結婚するカップルが挙式をしない”という選択肢はありません。法律上必要だからです。日本でもシビルウェディングの意義が浸透し、挙式の大切さがより理解されるようになれば良いと思います。“本来の儀式の意味”を大切にしたいものですね。